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ホームステイ受入れ体験記(丸山武彦様)

留学先の友人が日本にやって来た

名前: 丸山武彦 様(60代)
日本語レベル: ネイティブ
家族構成: 妻と息子2人
趣味: 音楽・映画鑑賞/スポーツ・ジム通い
経歴: 1945年東京下町生まれ。某レコード会社に勤務。退職後、某歌手のマネージャーを経てリタイヤ。ニュージーランド・ロトルアへ1ヶ月留学後、9ヶ月のマルタ留学に挑戦。
Christin(略称クリス)はドイツ女性でマルタの語学学校のクラスメイトでした。

この語学学校の生徒は9割以上がヨーロッパ人で、あまり英語が堪能ではない東洋の老人(勿論、私)にも親切な若者ばかりで お陰で思い出深い留学生活をおくることが出来ました。留学先での友達とは、帰国後もfacebookやe-mailで連絡を取りあっており、今回のクリスの来日へと繋がりました。

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クリスは、2013年4月8日(月)から2週間(東京・大阪各1週間)滞在しましたが、日本文化を理解して欲しいので ホテルではなく下町の狭い我が家でのホームステイを勧めました。と言うのもその国の生活・文化を知るにはホームステイが一番だからです。彼女は30代半ば?(推定)。最後まで年齢は聞けませんでした。ドレスデン在住で、日本は今回が初めて。そこで私が東京のガイド役を引き受け、成田空港で出迎えました。マルタ帰国後も継続していた英語の勉強も最近はマンネリ気味。単なるボケ防止状態で、クリスの来日で一気にペースアップを図るも日頃の努力不足と根気の無さが露呈し、頼りは得意の一夜漬けのみ。マルタで授業が終われば彼女が私の英語の先生だったからまあいいかと安易に妥協し、それは私の仕事同様、急場しのぎの取り繕いその物でした。

クリスには日本の良さを実感し日本のファンになってもらうことが一番の肝。その為、過度の待遇ではなく(加賀屋でも星野リゾートでもない)、日本のおもてなしの心を持って家族と同じ生活をしてもらいました。到着日は我が家に近い浅草、ソラマチ(東京スカイツリー)を案内し、翌日から都心のメインターミナルを中心に散策しました。当初計画するも行けなかったのは、六本木、麻布、お台場、谷根千ぐらいで、これは2日目の両国の江戸・東京博物館で本人が興味を示し、大幅に時間をオーバーした結果、計画通り回れず、以降訪問地を絞りこんだ為で、本人希望の「日光」に「鎌倉、江の島」をプラスし、充実・大満足の7日間でした(旅行会社か?)。

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慣れたところで1日フリータイム。これは好評でした。考えたらこんな父親みたいな男と一緒に歩くより一人の方が良いに決まっている。それにしても東京観光がこんなに歩くとは!相次ぐ商業施設・新名所オープンで回るだけでも大変なのに、更に江の島の階段と・・・毎日有酸素運動たっぷり。そして英語漬けのこの一週間、日本語は僅かで英語が大部分の毎日・・・最高でした(ふう~!!!)。

ある日の出来事、近くのショッピングセンターで五月人形が大々的に展示されており、クリスは興味津々。妻が担当者に写真撮影の許可を求めた所その担当者は今まで許可を求めたお客様は初めてですと感激し、かなり協力してくれました(無断で写真を撮る隣国の行儀の悪い人々に閉口していた様です)。次に興味のあった着物売り場でも同様の状況で、担当の方が詳細に説明してくれました。そして夕方訪れた折り紙会館では、好みの折り紙を慎重に選び、折り紙作品の数々も撮影。観光地以外でしたが日本文化に触れた一日でした。

エピソード1

日光での昼食時、観光客用ではなく地元の人々も来るような、良さそうなお店に入りました。予め店頭のサンプルでオーダーを決め、席に着きました。お茶を持ってきた中年女性 が我々2人を見た瞬間、「あー!!英語のメニュー」とあわてて引返す(私は彼女の視界に完全入っていない)。また鎌倉のお店でクリスと一緒に商品を見ているとやはり40代らしき女性店員が私の顔をしみじみ覗き込みながら「あの~日本語話せますか?」と一言・・・。いったい私は何人に見えるのか?確かに友人からはよく怪しい人間と言われますが典型的日本人でしょう。

エピソード2

帰宅後、自宅近くで若者と自転車同士で接触しそうになり、その若者が即「すみません」と一言。私も慌てて思わず「sorry」。また居酒屋でクリスと飲んでいて、店員に何も考えずに「two beers, please」。これは変換機能が鈍くなっただけですが、これでは怪しげな人間と思われて当然。そしてほろ酔い加減でクリスと帰宅。玄関前で鍵を探していると妻が家の内から鍵を開ける様子。「ご主人様のお帰りだ!とっとっと開けろ!」は私の人格からはありえない言葉。ここでも「please open the door」と言って「随分ご機嫌でテンション高いのね!」と軽くあしらわれた。冗談のわからない相手だった・・・。もともとない権威を更に下げました。

エピソード3

朝食時に妻から「トーストを焼きすぎてごめんなさい」とクリスに謝ってと言われるも、とっさに「焼きすぎ、焦がす」が英訳できず、また「あんかけ豆腐」「しらす大根おろし」等も同様に辞書で調べていると、妻にまたバカにされました。日常で使う単語の勉強をあまりしていなかったことは盲点でした。そして私を通訳にしている妻が、ある日の夕食後、笑いながら「何故この程度の英語しか話せないこんな年寄と友達になったの?」と聞いてみてと。これは英訳の必要なし。聞くまでもない私の人柄(人格)の良さに決まっている!愚問過ぎて無視。

エピソード4

これは申し訳ない話です。私はドイツの国旗を間違えて覚えていました。更に大使館の場所も知りませんでした。中学時代は世界中の国と首都名は言えたのに~過信!慢心!盲信!またまた事前勉強不足でした!~。

次は食事にかける時間です。私は酒を飲まない時は大体10~15分程。クリスは40分以上。意識してゆっくり食べても 彼女は1/3も食べていない。何しろ会社人生で培った早飯の習慣は・・・これだけは最後まで修正出来ず。

エピソード5

1日フリータイムで私が不在の時、クリスが急遽新宿まで出かける用事が発生。
我が家から新宿までは乗換があり、少し複雑。でも家族の協力で無事目的を果たし帰宅。私抜きでクリスと家族が盛り上がっていました。その晩、クリスの送別会でも家族全員で大盛り上がりでした(私もやっと仲間入り)。

クリスは桜を楽しみに来日しましたが、あいにく東京は今年史上2番目とかの早期開花でソメイヨシノは終わり、計画していた東京の桜の名所は案内出来ませんでした。しかし、僅かに咲いていた遅咲きの桜を見ただけでも大感激(大阪では造幣局の桜を楽しんだ様です)。そして浅草寺、明治神宮、上野、日光東照宮、二荒山神社、鶴岡八幡宮等神社仏閣や日本庭園にはやはり興味津々。そう言えばマルタにいた時もわざわざ隣のゴゾ島の有名な教会によく行っていました。

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またマルタで私の自信満々の手品のタネを彼女に簡単に見抜かれショックの為、以降手品は封印。またバラの折り紙も短時間で習得した聡明さと勤勉で時間に正確、そしてメガネをかけ、首からカメラ・・・それってまるで○○人!
更に日本の生活を理解しようと妻の家庭料理(和食)にも挑戦。焼き魚(骨付き)も上手に食べ、煮物類、漬物、みそ汁もOK。但し豆腐や刺身はやや苦手。納豆、生卵はやはり駄目でしたが、殆ど家族と同じ食事でした(但し妻の料理も日が経つにつれクリスの好みに変わっていました)。

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経ってみると1週間はあっという間。家族の協力にも感謝でした。大阪の友達(彼女もマルタの同級生)とのバトンタッチはクリスに日本の温泉の良さを知ってもらう為、熱海の温泉にしました。途中小田原で下車して小田原城を見学した後、熱海でクリスを受けいれる大阪の友達と合流し、温泉と宴会を楽しみ、改めて3人でマルタの同窓会を行いました。

最後に、帰国後クリスから日本では家族の一員として迎え入れてもらい、通常の旅行では味わえない日本の生活、文化等に触れ、今迄で最高の経験をしましたとの丁寧なお礼の言葉と今度は我々のドレスデン訪問を楽しみ待っていますとのメールを貰いました。今後も日本に興味を持っている他の同級生との交流を計画し、日本の良さを実感してもらい、日本のファンを増やして行きたいと思っています。

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